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ん+だ/です+けど/が vs だ/です+けど/が

UsoToChinmoku

後輩
31 Jul 2014
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この二つの構文の使い分けがよく分かりません。
例えば:

「薬を買う予定ですけど、デビットカードで払えますか?」
vs
「薬を買う予定なんですけど、デビットカードで払えますか?」

1) 私には両方が前置きのニュアンスに聞こえるけど、嫁に聞いたら、前者は、逆接のニュアンスが強くて、不自然で、「んで?」と返事したくなるような言い方と言われたんですけど、もっと文法的な説明はないでしょうか?

2) 例文の「ん」が 準体助 「の」の省略だとしたら、定義はこれですね?
使い方は何番目ですか?

3) 「ん」の有無に関わらず、「けど」など接続助詞の使い方は同じですか? 例えば、「ん」の有無によって、接助が逆接に変わったり、前置きに変わったりしないですよね?
 
1)
前者の方は確かにややぎこちなく聞こえます。恐らく前半部分が主節の質問の理由説明だから「ん」がある方が自然なんでしょうね。ただし文法的に問題があるわけでもないので、間違いとは言えないと思います。

2)
#1の理由・根拠です。

3)
逆接になるか順接になるかは節同士の意味関係によって決定されるので、「ん」の有無によって意味が変わることはないと思います。(少なくとも今は変わる例を思いつきません。)
 
説明ありがとうございます。

なるほど。あといくつか気になってるところがあります:

1)最初に挙げた例文の接助は、結局、両方が前置きとして使われてますか?

2) 「だ/です +接助」と「(な)ん+だ/です+接助」を使い分けるコツや原則などはないですか?節の関連性が低いと「(の)ん」をつけたほうが自然と嫁に言われました。例えば、

「今日予約してるけど、キャンセルしてもらいたいです」は、前節と後節が深く関係してるから、「ん」は要りません。

「今日予約してるんだけど、先生はいますか?」は、前節と後節が直接には繋がってないから「ん」をつけたほうが自然です。

というルールに頼ってもいいですか?

3) 「けど」など接助にいろんな使い方があるんですけど、いろんな使い方に「ん」をつけるとどんな風に意味/ニュアンスが変わりますか?
辞書の例文をそのまま挙げてみましょう、

1 確定の逆接条件を表し、内容の矛盾する事柄を対比的に結びつける意を表す。

a) 「年はとっているけれども、実に活動的だ」 と b) 「年はとっているんだけれども、実に活動的だ」

2 ある事実を前置きとして述べ、本題に結びつける意を表す。

a) 「これおもしろい本だけれども、君読まないか」 と b) 「これおもしろい本なんだけれども、君読まないか」

おまけ: a) 「昨日の夜ご飯だけど、かなり美味しかった」 と b) 「昨日の夜ご飯なんだけど、かなり美味しかった」

3 二つの事柄を単に結びつける意を表す。

a) 「時間もないけれども、金もない」 と b) 「時間もないんだけれども、金もない」
 
1)
そうです。

2)
例えば名前を名乗る場合等は主節との関係は薄いですが、「ん」は一般的ではありません。ただしこれは前節が主節の理由ではなく純粋に前置きなので、そもそも「ん」が使いにくいのかもしれません。(一番最後の例はさほど違和感はない気もします。)

田中と言いますけど/申しますけど、先生は御在宅でしょうか。
?田中と言うんですけど/申すんですけど、先生は御在宅でしょうか。

失礼ですが、山根さんでしょうか。
?失礼なんですが、山根さんでしょうか。

ちょっとお尋ねしますけど、こちらに佐藤さんという方がいらっしゃいませんでしょうか。
△ちょっとお尋ねするんですけど、こちらに佐藤さんという方がいらっしゃいませんでしょうか。

3)
4例とも個人的にはあまり違いを感じません。
ちょっと考えてみたんですが、主節との意味関係以外にもいろいろ条件がありそうな気がします。例えば、話し相手が明日会議があると既に知っている場合、「明日の会議ですけど」と「明日の会議なんですけど」には前置きとしての違いを感じません。どちらも違和感なく聞こえます。しかし相手が会議のことを知らない場合は「明日会議なんですけど(、会議室は使えますか)」の方が圧倒的に自然です。他にも「けど/が」以外の、例えば「から」の場合も「ん」の使用に違いがありそうだし、汎用的な条件を導き出すのはかなり難しそうな気がします。
 
返事遅くなってしまってすみません。
言われてみれば、確かにそうですね。そんな普遍的なルールはなさそうです。こうやっていろんなシチュエーションでの使い方とそのニュアンスを考えながら、語感を磨いていくしかないようですね。

ちなみに、トリトリベさんの答え(なん?)ですけど、なんで「ちょっと考えてみましたが」じゃなくて、「ちょっと考えてみたんですが」を使うことにしたんですか? 前者を使うとしたら、文章のニュアンスはどんな風に変わりますか?
 
基本的にはおんなじなんでしょうけど(ここも「おんなじでしょうけど」でもそんなに変わらないでしょうね)、「考えてみた」のがそれ以降の文章を続ける理由だから、というのが「ん」の理由なんでしょうね。
 
新しいスレを作ろうと思ったんですが、ほぼ同じ内容なので、ここで聞いたほうがいいかと思いました。

~したい+です+接助の構文が不自然に聞こえると言われて、例文をググって見たんですが、

「私立大学に行きたいですけど、一人暮らしもしたいです。」
「 新宿西口から新宿エルタワーに、行きたいですけど徒歩何分かかりますか?」
「彼女と復縁したいですけどどうやったら復縁できますか?」
「中国に留学したいですけど、留学のことがよく分からないですので、紹介していただけませんか」

と色々使われてるようで、嫁にこれを見せたら、下手な日本語に感じてて、「ん/の」をつけたほうが自然と言われまた。しかし、今日テレビを見てて、「突き放したいですけど、家族ですから」という台詞があって、今のは不自然じゃないの?と聞いたら、恐らく逆接だから不自然に聞こえないと言われました。

1) 「~したい+です+接助」という構文は、不自然ですか?
a) 前置きの場合は?
b) 逆接の場合は?

2) 「~したい+接助」の場合は不自然に聞こえないのに、「~したい+です+接助」の場合は不自然に聞こえると言われたんだですが、常体と敬体によって、「ん/の」の使い方、あるいは必要性は、変わりますか?変わるとしたら、どのようにですか?
 
1)
奥さんの意見に賛成です。前置きの場合は「ん」がないとぎこちなく聞こえますが、逆接の場合はそれほどでもありません。(ただ、逆接の場合でも「ん」は使えますが。)

2)
「けど」の場合についてあるコーパスで調べてみました。ほとんど全てが文末の終助詞的な使い方か逆接で、唯一の前置きは「マクロVBAについて聞きたいですけど」でしたが、これも「聞きたいんですけど」の方が自然です。つまり「~たいですけど」は逆接以外で使われることはほぼないと言ってもよさそうです。

「~たいけど」も、やはりほとんどが逆接でした。前置きの例では、

検索したら出てくるようにしたいけど、何に登録したらいいのでしょうか?
皆早く辞めさせたいけど何か良い方法は無いかと悩んでます。
仕返ししたいけど、なんか良い知恵ありませんか??

等がありましたが、どれも違和感はないです。「~たいんだけど」を上記の例文で使うと、文末が丁寧体なので逆に横柄なニュアンスが出てしまいそうです。
結論としては、

~たいですけど: 逆接。前置きでは使いにくい
~たいんですけど: 逆接も前置きもあり得る
~たいけど: ほぼ逆接だが、前置きもあり得る
~たいんだけど: 逆接も前置きもあり得る

という感じなので、違いはあるとは言えそうです。
 
なるほど。嫁も回答を読んだら賛成だそうです(笑)

その結論は、「~たい」以外の場合にも当てはまりますか?他の形容詞の場合はどうなりますか?

例えば:
「パソコンの起動が遅いけど、どうすればいい?」
「パソコンの起動が遅いんだけど、どうすればいい?」
「パソコンの起動が遅いですけど、どうすればいいですか?」
「パソコンの起動が遅いんですけど、どうすればいいんですか?」
 
個人的には常体、丁寧体ともに「ん」がある方が自然に聞こえますね。「遅いけど/遅いですけど」は「壊れているわけではない/ありません」のように逆接の場合の方がやはり一般的だと思います。

上記のコーパスで見つけた自然な前置きの3例は、「パソコンの起動が遅い」のように新しく提示された話題ではなく、全てそれまでの文脈中で説明済みのことを改めて抜き出して聞いたものです。ひょっとしたらそういうことも関係するかもしれません。例えば、

パソコンが欲しくて昨日〇〇電機で値段を調べたら、新製品で12万円してました。まだ高いですけど、もう少し待てば安くなるでしょうか。

にはさほど違和感を感じませんが、

欲しかった新製品のパソコンがまだ高いんですけど、もう少し待てば安くなるでしょうか。

の場合は「ん」が必要不可欠だと思います。使用条件をいろいろ考える必要がありそうですね。
 
色々例外ありそうですが、原則としては、逆接的な文章以外、「ん」を使わない形容詞文を避けたほうがよさそうですね。

いつも詳しく説明してくれてありがとうございます。
 
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